カウンセラーとしてどうかと思うが、人の思いがあまりわからない。
一緒の場面にいて、後から他の人に「あの人怒ってたよね」と言われても「えっ?そうなの??」って思うこともよくあるし、表情とか行動とかでそう判断しているのだろうけれど、声を荒げて怒鳴られたとか、眉間にしわを寄せて舌打ちされたとかいう『わかりやすい』ことをしてもらわないとあまりわからないんだよね。
いつもすみません。
でもね、人の思っていることとか、感情を読みとる能力はすばらしいけど、それに巻き込まれないようにしないと、感情を持っていかれるからね。
最近はやりの『鈍感力』もなかなかの才能だと思っている。
なんか、すみません。
さて、今日は子どもたちの本当の思いを根掘り葉掘りほじくり返した話をしたいと思う。
ほじくり返したって本当にそれが合っているかもわからないけれど、そうやって子どもたちの思いを汲んであげようという心意気だけでも認めてほしいと願っている。
コトの次第
私の実家には風呂があるが、諸事情で家風呂にはほとんど入らない。なので、毎日温泉なり、銭湯なりに出向く。
夫は一緒に来ることが少ないので(というか私が実家に帰る頻度が多い)、子どもたちは二人きりで男湯に入る。
多分2年前くらいからそうしている気がする。(長男小2、次男年中)
最初は不安だったけれど、公衆浴場歴は長いし、頻度も多いのでなんてことなく二人風呂はやってのけている。
で一昨日、風呂に着いてから長男が「次男と一緒に入りたくない」と言い出した。
次男はまだ小1なので、女湯に入ってもいいのだが、次男は「男湯に長男と一緒に入りたい」とぶすっとしている。
話し合いをしても平行線なので、荷物を二つにわけて、中では「他人同士」として行動すればよろしい、と言い渡してとりあえず入った。
私が出てくると、長男だけいた。逆はともかく、次男を一人にするのは不安…。
でも、まあそのうち出てきた。ひとりでゆっくり湯舟につかっていたらしい。
で昨日…まだ二人で渋り出した…。毎日これかよ…とうんざりしつつ、これはちゃんと話を聞かないと、私が爆発するわと話を聞くことに…
長男の言い分
次男はどうも風呂の中でべらべら話すらしい。特に露天風呂に行くときの通路でずっと何かをしゃべっている。
その内容が、好きなYOUTUBERの人の訳の分からないセリフみたいなもの。私もよくその姿を見るが、正直訳の分からない言葉の羅列ではある。
それを、まあまあ大きな声で言いながら歩くのが『恥ずかしい』のだそうだ。
うん…わかる。それは恥ずかしいかも。
だから、あの訳の分からない言葉の羅列をやめて、黙って風呂に入ってほしい。
という要望。
次男の言い分
そもそも、訳の分からない言葉の羅列は次男は無意識…まではいかないまでも、長男がそんなに嫌がる理由がわからない。
それよりも、長男に「嫌がられている」という事実がとてもショックだったらしい。
次男としては、長男と楽しくおしゃべりしながらお風呂に入りたいのに、それを拒否されたことがとても悲しく、腹立たしいものであったのだろう。
まぁ、それもわかる。
思いを寄せ合うことはできるのか?
長男は次男にだまってほしい。
次男は長男と楽しくおしゃべりしながら入りたい。
(そして私は長男に、次男がちゃんと頭を洗っているかチェックしてほしい)
これを解消するには、だれかが犠牲にならななければならないのか?
誰かが我慢しなければ平和に解決しないのか?
どこをそういじれば、円満解決になるのか?
と、色々『説得』を試みようとしたが、結局そんな高尚なことはできず、二人の気持ちの整理するくらいしかできず…
長男には「悪いけど、どこをどういじれば平和解決になるかわからないから、とりあえず次男の洗髪だけみてきて」といい。
次男には「悲しい気持ちになるのはしょうがないよね。女湯に入ってもいいんだよ?」といった。(それはできないと断られる)
風呂から出てきたら、二人はすでに出てきていて、今日は仲良く入ることができたらしい。
そして内情はさほど語られず…。聞いてもさほど詳細は教えてもらえず…
ま、いっか。
気になっているところが違うから歩み寄れない
大人だからとか、子どもだからとかいう問題じゃない気がする。
長男は『風呂の中でおかしなことを言っている次男が他の人に「おかしいやつ」と思られるのが嫌だし、恥ずかしいし、その子のアニキであることがばれるのも恥ずかしいから一緒にいたくない」というのが問題の原因。
だから、次男が黙ればこの問題は解決する。
次男は「大好きなアニキと一緒にお風呂に入りたいだけなのに、それを「いやだ」と言われてとても悲しい。自分自身を否定されたような気がする。長男に自分の存在自体を認めてほいい」ということなのかなと思う。
まぁ、わかる。おしゃべりする自分を長男が認めてくれて、いやがらなければ問題は解決する。
二人とも他人軸なんだろうなぁ~。
誰だって、他人の目は気になるし、好きな人には自分がどうであっても認められたい。
みんな一緒だよね。
さほど有益な着地点にはならなかったけれど、こうやっていい意味でも悪い意味でも経験を積み重ねていくものだな。