わたしはあまりお勉強ができない。そしてそれをあまり気にしていない。今は。若いころはいわゆる学歴が低いのを気にしていたこともあったし、高校に全部落ちたというコンプレックスに縛られていたこともあった。
だから、お勉強はできた方がいいとも思う。
だからと言って、ガミガミと「勉強をしろ」とは言わない。なぜなら…
幸せになれるかどうかは「お勉強ができる」ことはあまり関係がないと悟ったからである。
それでも、長男が勉強をしていたら付き合うし、わかることがあれば教えるようにしている。しかし、これがなかなかうまくいかない。
もう、計算がうまくできないことがコンプレックスになってしまっているようで、宿題を始める前からグズグズと泣き出し、文句ばかり言うので、こちらもイライラしてしまい、声を荒げ、ぼうず上がますます泣くという悪循環。
どうしたもんかと考え、これだけはやろうと決めた。
こちらがイライラするのはもうどうしようもない。そして、長男が計算ができないことにイラついているわけではない。なぜイラつくのかを怒りながらではなく、静かに説明するようにした。
長男がなぜ母が怒っているのかを勘違いしては、この先また間違ったコンプレックスを抱いてしまう可能性があるからだ。
自己肯定感をさげてはいけない。
人のせいにするな
なぜか知らないが、一問でもわからないと泣き出す長男。負けず嫌いなのかなんなのか…。間違うことは誰にでもあるし、間違えない人なんてあったこともないし、なんでもtry and errorで成長していくものだ。
しかし、ここでわたしがイラっとするのが…
教える声が大きすぎる
○○くんにバカだと言われた
どうせオレはバカだから
そんなこと言っていたって、計算はできるようにはならない。計算ができるようになりたいと思うなら、ただ数をこなすだけだ、間違えただけでいちいち泣いていたらできるようになるものもならない。
いやなら宿題なんてしなくていい。いやなことなんてやらなくて結構。
人のせいばかりして、そんなんでできるようになればどんどん人のせいにすればいいね!
と、頭来てまたガミガミ言ってしまう…。反省。
計算ができないのは、誰のせいでもなく、ましてや本人がばかだからではない。
ただ、たくさんやっていないだけだから!!
人のせいにしていたら、何事もできるようにならないし、向上しない。それは大人になっても一緒だ!それは覚えておいた方がいい。
かといって「オレがバカだから」という、自己否定したからといってできるようになるものでもないし、それで「バカだから頑張るぞ!」という思考回路にもならない。
人のせいにすることになんのメリットもない!
なぜ怒っているのかを静かな声で伝えよう
わたしはもともと声が大きく、物言いもキツイ。普通に話しているだけだったのに第三者に「お母さんは怒っているわけじゃないからね」と言われてびっくりしたことがある。
長男にもよく
早すぎてわからない
と言う。それが原因で泣いているわけじゃないが、言い方というのは重要だ。
泣き始めただけで「はぁ…こんなことで泣くんじゃないよ」と思ってしまうが、そこはぐっとこらえて、なるべく静かな声で(ほんとに頭にくる前に)
と先に言っておくようにした。泣くことは変わらないが、かかが勉強ができないオレに怒っていると思われても困るし、こういうと結構こちらの感情も抑えられることがわかった。
そして、終わったら思いっきり褒めて、ギューッとして、まじないのように
と言って締めくくることにしている。
クラスのお友だちに「バカだなぁ」とよく言われるようで、そんなことで自己肯定感が下がっても損なので、ここはグッと自己肯定感を上げていこう!
重要なのはお勉強ができないことではなく、自己肯定感が下がること
お勉強ができるできないは、本人の努力の問題も多少はあるが、もともと本人が持っているポテンシャルの問題もある。
どんなに努力しても全員がオリンピック選手になれないように、理解能力が高い子もいれば、なんども説明されてもなかなか理解できない子もいる。
いろいろな子が同じ説明を受けて、できるできないが決まってしまう。
それを一回で理解できなかった子をつかまえて「おまえバカだな」というのは尚早をいうものだ。ただ、子どもは言う。大人でもいう人がいる。結構いる。それを言って自分の優越感を上げているのかもしれないが、害でしかない。
そこで、親ができるのは「負けないように、言われないように勉強しなさい」ではない。
ぎゅっと抱きしめて「あなたはバカじゃない。わたしの大切な子」と自己肯定感を上げてあげることだから。
もちろん、泣いてでも「できるようになりたい」と願っている子どものやる気を削ぐような行動、言動も控えるべき。
卓球の愛ちゃんも、将棋の藤井くんも、幼いころは泣きながら練習してあそこまで行ったんだから、泣くことは悪いことじゃない。
全身全霊で応援したり、見守ったりしよう。
ああ…できるかなぁ。