子育て応援

子どもの嘘への対応は”叱らない”こと

「うちの子うそつきなんです」と言うお母さんがいる。わたしの周りにもいる。

『うそつき』って…結構強い言葉じゃないか? と常々思っていて、しかも本人の前で何回もいう。思わず

春野

いやいや、それは嘘じゃないよね?

と言ってしまうのだか、実際、彼が言っていることは真実ではない。でも決して悪意がある嘘ではなく、いわゆる…子どもならではの、空想と現実が混ざって、そこに自分の希望が振りかけられた言葉といったらいいか…とにかく、『嘘』ではない。

友母

えっ?嘘だよね?だって本当じゃないんだから、やめさせるために何度も「嘘つくな」っていうんだけど、直らないんだよね

それ、逆効果だよ。なんでそんなこと言うのかを声を荒げずにきいてあげることが先だよ。

嘘をついて欲しくないと親ならみんな思う。「嘘は泥棒の始まり」って昔から言うし、嘘を推奨することは決してない。

重要なのはその『嘘』の後ろにある、子どもの『思い』や『事情』なのだよ。

 

うそつきと言われていた長男

学童にお迎えに言ったら、ぼうず上の友だちに突然こう言われた。

男子友

お父さん、1億円もってるの?大金持ちなの?

春野

いや、1億円は持ってないね。大金持ちじゃないけど、お金はあるよ

と答えたら、ぼうず上に向かって

男子友

嘘ついた!!嘘つき!嘘つき!!

と言い始めた。

さて…これは嘘つきなのか?

確かに、1億円は持っていないから嘘だ。ってことは嘘つきってことになる。

この話には布石があって、正直言ってわたしにも責任がある。

こんな話だ↓

長男

なんでおっかかは(ゲームをする)100円くれないの?

春野

おっかかはゲームに使う100円は持っていないんだよ。貧乏だから。

長男

じゃ、おっととはいつも100円くれるからお金持なの?

春野

ゲームに使う100円を持っているから、その点で言えばお金持ちかもね。

という会話があったのだ。

因みに、我が家はわたしと夫のお財布は完全別となっている。ローンも生活費も保育所費用も子どもたちの学資保険もわたしが出していて、わたし自身は決してお金に余裕があるわけではない。しかし、夫は子どもたちにはおもちゃやゲームソフトも買い放題、ゲームセンターもやり放題。そこにかけるお金はあるのだよ。

そういうイヤミも含めたわたしの発言ではあったが、そんなことは長男はわからない。わたしの言葉通りに受け取って「ああ、ととはお金持ちなんだ。きっと沢山もっているんだな。それは1億かもしれない」と想像した上での発言だったのだろう。

これは嘘か?

まあ嘘だが、問題のない嘘だろう。ただ、これをきっかけに嘘つき呼ばわりされ、友だち関係にひびが入るのであれば問題だか、そこまで話が大きくなる前に収束させる能力をぼうす上が持っていることを信じたい。

こういう嘘もつく。

長男はサッカーが好きで、休み時間もいつでもどこでもボールを蹴っている。うんざりするほど。

それを見たお友だちのお母さんはこう訊く。

友母

サッカー上手だね。チームに入っているの?

そうすると必ずこう答える

長男

うん、入ってる。

 

うん???入っていないよね?どこのチーム?チーム春野ですか?チーム編成は44歳父母、4歳弟、10歳雄猫、そしてエースのぼうず上の5人編成。メンバー足りません! ってこと?

このように、自分の願望希望が時に嘘をつく原因になるよね。

面白いけど。

じゃ、母はどうしたらいいの?

さて、くだんのお母さん。

「うちの子は嘘つくんですよ」という嘘はこの1億円の嘘に近い嘘のことを言っている。こういう嘘を言った時に「嘘つくんじゃないの!まったく嘘ばっかり!!」と怒ったり、ましてやそれを本人の前で「うちの子嘘つくんですよ」なんて言ったら、本人は悪意をもって嘘をついているわけでもないし、ただただ傷つくだけである。

なんでそんなこと言ったのかの根本を考えるべきで、ただ上っ面で嘘をつくのをやめさせようとすると、返って、親のみえないところで何かをやらかしちゃう可能性が高まる。

頭ごなしに叱られて、こっちの言い分も聞いてくれない人に心を開くだろうか? もしあなたが頭ごなしに叱られたほうがその人を信用するというのであれば、是非おやりになればよろしいが、そんなことはないと断言できる。

子どもはお母さんが大好きなんです。そんな大好きな人から、(本人としては)ついてもいないのに「嘘をつくな」と怒られたら、悲しい以外のなにものでもない。

子どもがうそをつく理由は5つあるそうだ。

  • 現実と空想がごっちゃになってつく嘘
  • 自己防衛の為の嘘
  • 愛情不足でつく嘘
  • 親が嘘をつく
  • 病気(虚言症)

出典: https://papimami.jp/18342/

 

子どもの嘘。全てが悪いわけじゃないし、なぜそんな嘘をつくのかを声を荒げずに訊いてみてあげてほしい。

イライラして怒鳴ってしまったり、子どもの話も聞きたくないときもあるかもしれないけれど、お母さんはどんなことがあっても味方であるということを声に出して言って、その大切な事実を子どもの心に刻んでほしい。

わたしもがんばっています!

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