ここで言うのは食べ物の好き嫌いであり、人の好き嫌いについてはまた今度。
あなたは食べ物の好き嫌いはありますか?
ちなみにわたしはありません。いや、虫が食べられません。イナゴくらいだったら食べますが、足のない虫はちょっと無理です。
そのように、好き嫌いって多少なりとも誰にでもあるのに、たいていのお母さんはこう言います。
「好き嫌いをしないでなんでも食べなさい」
なんで?
なんで食べなきゃだめなの?
それ食べなかったらどうなっちゃうの?
「うちの子ピーマンを食べないんです。(悩)」
「刻んで炒めれば気づかないで食べるよ」
「ほんとだ~食べてくれた!」
ってそれでOKなの?
好き嫌いがよくない理由はそのものを食べないというところにはない。と思う。
好き嫌いがよくない理由は、そのものの真髄を知らないのに、自分の価値観を声を大にして主張し、かつ正当化しようとするところだ。
だからお母さん、好き嫌いなく食べることに重きをおいてはいけない。人が嫌がることを無理強いするのは、友だちだろうと、親だろうと、子どもだろうとよくないのだから。
おじじは好き嫌いが多かったが
結婚→同居が始まったとき、おっととにもおじじにも「好き嫌いはありますか?」と訊いた。すると二人とも「ない」と答えた。
しかし、いざいろいろ作って出すと、あれもだめこれもだめ・・・。「好き嫌いないって言いましたよね?」と訊くと「普通に出てくるものは食べられる」と。
はぁ??『普通』ってなによ?魚全てが食べられないって、それ普通なの??
おっととに同じように訊いたら「がんばれば食べられる」って・・・。
なに、食事って修行の場なわけ??
いやいや・・・好き嫌いが悪いって言っているのではないの。大人になっても食べられないものはそれは味覚の問題であって、(大体は)わがままではないと思う。
むしろ、せっかく作ったのに、我慢して食べているとか、残されるとか、まずそうに食べるということの方がいやなのだ。
そして、誰かにごちそうになった後に「いや~きつかった!何とか息しないで飲み込んだよ」とか言っているのを聞くと、それは作った人に失礼と思ってしまうのである。
それは大人の対応ではあるとは思うが…。
じゃぁ子どもの好き嫌いはどうなの?
そう、よく聞く「好き嫌いなく食べましょう」という話。保育園でもどこでもその話は出てくる。
そりゃ、好き嫌いない方がスムースに生きられることは間違いない。そして子どもの場合の好き嫌いはまた話が違う場合がある。
好き嫌いがあってもいいじゃん!と大手を振って生きて行ってほしいということではない。が、無理強いをしない方がいいと思う。
これ嫌い!!と言ったら「あらそう、じゃ他のもので栄養取ったら?」とあっさり引き下がっていい。そしてまた次回同じものを出せばいいのだ。
それでまた「これ嫌い!」と言ったら「嫌い!!って言われると食べ物もかわいそうだし、私もせっかく作ったのに悲しいから、ちょっと苦手なの。残していい?くらいにしてくれない?」と言っておいたらいいのだよ。
嫌い!!とあたかも自分が正しいみたいに言うことはよろしくない。嫌い!!と声を大きくしていうことを気持ちがいいと思う人はどこにもいない。
そしてまたしれっと同じものを出せばよろしい。その時にまた「嫌い!!」言ったら、また「先日も言いましたが…」と言えばいいのだ。
そんな風に育ててどうなったかの例(うちのぼうず上)
基本的にわたしのポリシーは「嫌いならば食べなければよろしい」なので、なんでも出す。そんな育て方としたら好き嫌いだらけなんじゃないの?と思う方をおられるだろう。
正直申し上げて、わたしは子どもたちの好き嫌いをあまり把握していない。
ひとつだけ、ぼうず上は「トマトが食べられない」ということは把握している。
そして私はトマトが好きなのである。
なによりもプチトマトはお弁当の彩りに最適なのだ!保育園自体はお弁当がなかったが、ピクニックの日にはお弁当があり、毎回プチトマトを入れていた。
そして毎回「だから食べられないって言ってるよね??」と怒られていた。そしてある時、ぼうずがこういった。
「プチトマトの代わりにニンジンを入れてください」と。だからにんじんに変えてやった。
小学校に入ってまた長期休暇の時はお弁当になった。夏休みはもちろんプチトマト♡
決していやがらせではない。あくまでも彩り♡ 食べないだろうなぁと思ったら、やっぱり食べなかった。
そして先日、本人からの申告があった。
へぇ~そういうので克服できるんだね。そしてトマトを食べられた方がいいとも思っていたんだね。
ほっときゃ食べるよ。だたの思い込みならね。そしてその食べられないと思い込んでいるものを食べられるようになるタイミングというものがそのうちやってくる。ヤキモキしなくても大丈夫。大人になっても食べられないものがあったら、多少生きにくいかもしれないが、何よりも大切なのは、相手が不快にならないような言葉で『食べられない』ことを伝えられるスキルだと思う。
だって、好き嫌いはしょうがないからね。
偏食は好き嫌いじゃないよ。話は別。
偏食は極端に「白い色のものしか食べない」とか「野菜をすべて食べない」いったもので、健康に害を及ぼすレベルのもの。これは専門家に聞いた方がよい。
まぁ、そのための学校もあるくらいだから、子どもが「うどんしか食べない」とか「肉しか食べない」と言ったときは、自分だけで抱え込まず専門家に!!
大人の好き嫌いは親の育て方じゃないからね
良く大人になって好き嫌いが多いと「親の育て方が悪い」とか言うが、あんまり関係ないと思う。
会社の同僚Aさんは好き嫌いがものすごく多い。自分でもネタにしているくらいだ。
しかし、話を聞くと、Aさんのお姉さんは好き嫌いは全くなく、なんでも食べるそう。
ほら、同じ親に育てられているよ。
Aさんの好き嫌いの多さの問題は、人にごちゃごちゃ言うところである。
Aさんの嫌いなものを食べていると…
においだけでもいや。
ほら、ここにこれが付いてる~最低。
また鶏肉食べてんの~すきだね~そんなもの。
(一緒に食事に行って)食べられるものがなんにもない。
疲れるんだよね!黙ってもらえる??とのどまで出かかる。
好き嫌いはしょうがない。だけど、それをあたかも自慢のように食事のたびに話題にしないでもらえます??
ほら、好き嫌いの問題じゃないでしょ?
好き嫌いの問題だけでない、人が不快になるようなことを大声でいうことが問題なの!人がおいしくいただいているものを、あれこれ言うんでない!
お母さん!あんまり好き嫌いに関してごちゃごちゃ言わないでね!
あんまりごちゃごちゃ言うと、我の強い気質の子だと「自分は悪くない!」と主張して、周りがうんざりするような子になっちゃうかもしれないからね。
あなたもあるでしょ?子ども頃食べられなかったけど、大人になったら食べられるようになったものとか、大人になってからおいしさを知ったとか。
あんまり小さい頃からごちゃごちゃ言うと、食べることがいやになっちゃうよ!
そしてもう一つ!子どもが自ら「食べられるようになりたい!頑張りたい!」と言うのであれば、それはもうはりきって応援しちゃいしょう!
好き嫌いはないにこしたことはないのだから!
よろしくね!!