自分掘り

自分の過去はここに向かっていたのか!と目を開かされた瞬間は…?

結婚して半年後、同居の舅が脳梗塞で倒れ、完全車椅子の自宅介護が始まった。

不安で不安でしょうがなかったが、介護自体はそれほど辛くなかった。お下のお世話もさほど抵抗はなく、なによりも舅が王様気質だったので「介護されて当然である」という態度で、あまり気も使わなった。

それでも自由は減った。ちょっとした外出もできないし、出勤直前に「トイレ」と言われるとやはりイラっとしたし、「好きな男を育てた親を介護するのは感謝だな」と舅から言われると「なんだとっ」とおでこに怒りマークが出たりもした。

ある日、実父に訊かれた。

「もしかして介護があるから子どもはいらないかな?と思っていないか?」と。

いや~介護と育児は無理でしょ?仕事もしているし、夫はお金くれないし…と思っていたが、悪魔春野がささやいた。

子どもができたらおじじを施設に預けても親戚は文句言わないんじゃないの?

子どもは特に好きじゃなかった。嫌いでもなかった。興味がなかった。友だちが見知らぬ赤ちゃんに「かわいいーーばぁ!」とやっているのをみて、「なんだろ?男ウケ狙いかな?」と思っていた。←すまぬ

介護をちょっと休みたかった…という不純な理由で子どもが欲しくなった。そして夫に相談した。

子どもが欲しいです。よろしくお願いします。
いいよ。おれは色々できないと思うけど。

そうだった。結婚することになった時もそういわれた。「おれは色々できないから(自分のことしかしないよ)」と。

それでもよかった。それでも子どもが欲しいと思った。その時は。

親になるのが怖かった

すでに夫婦のスキンシップなんぞなかったが、1発OKで奇跡の子はお腹に入ってきた。

うれしかったことはうれしかったけど、それと同時に今まで感じたことのない恐怖が降ってきた。

自分に育てられるのか?
介護との両立?
泣き止まない時に風呂に沈めてしまったりしないだろうか?
そもそも子どもが好きじゃなかったけど…
障害のある子が生まれたらどうしよう…?

※夫に「生まれる前に障害があることがわかったらどうする?」と訊いたら「障害なんてさ、先天的になくても後天的になるかもしれないんだからそんなこと考えてもあまり意味はない」と言われた。ほっんとにたまにいいこと言いやがるから腹が立つんだよな!

子どものいるご婦人に相談したりもしたが、「子どもが苦手でも自分の子どもはかわいいもんだ」という答えしか返ってこなかった。

そういうもんか?と思ったりもした。

自分の過去をぐずぐずと…

私はよく過去のあの時点に戻ったら…と妄想を繰り広げていた。

「あの時あっちの道を選んでいたら…」とパラレルワールドの考えてはため息をついていた。

結婚しなければ…
あの時あの人と結婚していれば…
あの時高校受験で失敗していなければ…
あの時あの夢を諦めていなかったら…

悔やむ自分の過去の時点に戻ったらあっちを選ぶだろう。なにか不思議な現象が起きて、朝起きたらあの時点に戻っていたら絶対あっちを選ぶよね!と一人盛り上がったりして、現実に引き戻されてがっかりしたりしていた。

長男が生まれた瞬間から

36時間かけて長男は生まれた。立ち合い出産をした夫の感想は「参考になった」だった。なんの参考にするつもりなのだろう?

わが子が生まれて私は頭がおかしくなったと思った。あんなに愛おしい気持ちなるなんて思いもしなかった。本気で精神がおかしくなったと思った。それはそれはかわいくてかわいくてかわくて…。

一番大きな変化は自分の過去がすべて輝き始めたことだ。

どんな時点に戻ったとしても、一言一句変わらず、一挙手一投足間違えずに今ここにいる場所にたどり着けるように気を付けなければならないと思うようになった。

あの時の辛かったことも、嫌だったことも、憂鬱な出来事も、この長男に会う未来に向かうための布石にすぎなかったのだと。

私の今日までに意味を持たせてくれた。過去すべてに意味があったのだと感じた。

「あなたの結婚は貧乏くじだったわね」と夫側の叔母に言われたことがあったが、貧乏くじを引いてよかった。長男に会えたから。

過去をまるっと受け止めるの難しい

過去についてグジグジと思い煩うのは私だけではないと思う(多分ね)。自分の辛い過去を「あの過去があってよかったのだ」と思えたら人生万歳だろう。

未来の自分がどうしたらずっと笑っていられるのかを考えながら、過去をまるっと受け止めて、今の自分がベストを尽くすことに尽力したいと思う。

未来の私が

過去の私に

「この先、色々大変なことや、イヤなこと、苦しいこともあるけれど、あんなことも、こんなことも、結局は人生の有益な糧になっていたんだなぁと思えるようになるから大丈夫だよ。そのままでいい」

と言えるように、今を生きる。

 

 

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