長い時間をかけてゆっくりと夫が嫌いになった。そんな自分も嫌いだった。嫌いな気持ちを隠して生活するのも嫌だし、かといって怒りをぶつけるのも嫌だったから、考えた。そして物理的距離を取ることにした。
夕飯を作ってあげるとか、会社の愚痴を聞いてあげるとか、身の回りの世話をするとか…そういう妻がするであろう夫のサポート的なことをするのが本気で嫌になった。こいつは何にもしないくせになぜ私はしなければならないのか?それを私はしたいのか?という疑問。結果、したくないとなった。
そこで、自分で色々考えた結果、『無関心修行』と称した修行を始めた。そう、修行とか忍耐とか大好きだったからね。そうしたら、自分がどう感じているのかを感じる時間ができて、自分を大切にするという意味が分かって来た。だいぶ後にはなるけれど、冷静に夫がなんであんなんなっちゃってんのかを観察することにもつながった。
夫の言うこと、やることにいちいち腹がたったり、気になったりするのは完全に夫軸。夫に自分の人生を回させている。自分の人生は自分で回した方がいい。どうしても犠牲的は「心の癖」を直していくことで、夫がなんであろうと、どうであろうと、自分軸を確立できる。
夫の行動言動にもううんざりしているのであれば、まずは物理的距離をとってみるのも、いろんな発見になるんだよ~。その名も『無関心修行』
『無関心修行』で夫のモラハラ的な言動がなくなるわけではない。申し訳ないけれど。だけれど、ベクトルが自分に向くというきっかけになることは間違いない。
夫に腹が立ってしかたがない
夫に腹が立つのはやめられない。そしてやめなくてもいいとも思う。だって腹が立つんだもん。
なんかしらんが、愚痴しか言わないし、私がちょっと「疲れた…」と言おうものなら「オレの方が疲れてんだよ!!」と突然声を荒げるし。私の話は一切聞かないし、オレの話は長いし…。まぁともかく、私もかまってちゃんなんだろうけれども、かまってちゃん度合いが強いんだよね。そして私はそこまで『すべてを受け入れます』的な女神要素は皆無だしね!!
こういうことをカウンセラーに言うとね、こういうこと言われちゃうんだよ~
「ご主人ははるさんを信頼しているんですね。だれにでもそういうことを言うわけじゃないんですから。そしてそれをちゃんと聞いてあげられるはるさんは素晴らしいです。愛ですね」
っていう感じにね~。
あっ…ちょっと嫌味っぽかったかな…。そうなのよ。でもそれを受け入れられないのが私たち♡。(ごめんなさい、あなたを勝手に仲間入りさせちゃった♡)
まぁそれを受け入れる感度を高めつつ、それでも怒り心頭な自分を「よしよし、怒っちゃうのはしょうがないよね、そんな私をかわいいと思っちゃおうっか」とかわいがることも必要なのである。
そんな自分に自己嫌悪だった
怒り心頭で、夫に対してウラミツラミを募らせ、「ああああ~ほんとに嫌い!!」と内外に爆発させまくっていた自分を私は自分で嫌っていたと思う。
愛と感謝で育ってきた。教会の子だから。愛と感謝が当たり前に周りにあって、それが言語化されていて、それに疑問も持たず生きてきてしまった。そしてら結婚した途端こんなんなっちゃって~。
それはもう、『愛と感謝』ができない自分に自己嫌悪ですよ。罪悪感を募らせますよ。そんな自分はダメだと。
嫌いな自分がなんか前面に出ていて、これはよろしくないと気づいた。
理想の嫁像を捨てる
なぜ、そこまで自己嫌悪に陥るかと言えば、この一言に尽きる。『いい嫁になりたかった』ということ。
そもそもいい嫁像すら曖昧。自分でつくり上げたのか?社会的なやつか?他人の目ばかり気にしているだけではないか?なにがいいとか悪いとか誰が決めてんの?だれかに責められた?責められたとしても、自分がそう思っているから責められたと思ってんじゃないの?
ってことだよね。
誰かに傷つけれることはない。自分で自分を傷つけることしかしないのだよ。
自分を責めて、そしてその元凶を夫に見ているんだね。夫のせいでこうなったのだと。
だから、とりあえず『理想の嫁像』をリセットすることにした。精神的に弱い叔母からの長電話にも出ないことにしたし、親戚からの苦情も右から左。王様の義父のために動くこともやめた。
鬼嫁の誕生である。
1日8分間は話す
夫の行動言動にいちいち反応していると、腹が立つことしかない。腹が立つ理由は自分の中にあることも分かった。でもそれはどうしようもない。
だから、距離を取ることにした。
鬼嫁を貫くことにした。
でも、ここで決めたのは、完全無視はしないということ。1日8分間は話をすること。なんかテレビでそう言っていたからやってみた。
それでも、話しかけると即不快なテーマにすり替わるし、なんかマウントしてくるので、そこは我慢せずに不快で気持ちよくないと思った時点で、席を立つことにした。その時も「あっちょっとごめん」とやらなきゃならないことがある風を装う。
一番いいのは、自分が話しながらその場を離れる戦法。これはなかなか効果的。
8分間の会話ができたら、それはすばらしいと自分を褒めるのも忘れない。
後は、夫に対して無関心。考えないようにする。そうしないと振り回されるから。自分に意識が向かなくなるから。
自分を大切にする時間
そうやって行くと(私の場合は半年かかった)、だいぶ夫の行動を冷静にみることができる。そして、自分がどう感じているか?どうして欲しかったのか?本当はどうしたいのか?と見つめる時間ができてくる。
夫のために使っていた時間も、思考も大体取り戻すことができる。誰かの人生のわき役じゃなくなってくる。
私の時間は、私の感情は、私の思考は、すべて私のために使う。
夫がどうのこうのじゃない。自分がどうのこうの。それをしたからと言って誰もあなたを責めない。責めれられていると思うのは、それは今までの経験からくる『思い込み』であって『心の癖』だから。
自分を大切にする時間。自分が気持ちのいいことをする時間を少しでもいいから持つこと。夫のことばかり考えていた時間を、自分の感情を見る時間に替えていく。
まずは夫に対して『無関心』。それをすることによって、自分自身に矢印が向いて、余裕ができたら「夫はなんでああなんだろう?」という俯瞰的な目線で見ることができるようになる。
そうなったら最強なんだよね~。
時間はかかると思うけれど。